【食事と運動】/ボディメイク/脂肪/食欲
体脂肪の種類
【脂肪】は内臓脂肪(2割)と皮下脂肪(8割)に分かれている。
・体型による肥満リスク
りんご方体型→肥満リスク高い
ヨウ梨型体型→肥満リスク低い
脂肪と病気
脂肪分解に対して抑制的に働く「a2アドレナリン」受容体の働きは逆に内臓脂肪で低くなっている。
分解されやすい性質を持つ内臓脂肪が過剰に蓄積している場合、空腹時には大量に放出されることになる。
内臓脂肪は、門脈(小腸〜肝臓の血管)とつながっている為、放出された脂肪酸が直接肝臓に流入することになる。
→「脂肪肝(肝臓に脂肪が蓄積)」を生じさせる為、内臓脂肪は病気との関連性が強い。
「貯める」脂肪
・WAT:白色脂肪組織、白色脂肪細胞
→エネルギーの貯蔵庫である。一般的にイメージされる脂肪。80%が脂質
細胞の数は約3000億個。全体の0.2%!
通常直径70−90umで、肥満状態では140umまで肥大する。限界を越えると増殖し肥満が進展する…
使う脂肪
・BAT:褐色脂肪組織、褐色脂肪細胞
→ヒトにはほとんど存在しない。使う脂肪
第3の脂肪細胞「ベージュ細胞」
→トレーニングで褐色脂肪が減少したとしても、ベージュ細胞が増えることで、むしろ痩せやすくなるのでは…?研究中!
エネルギー消費量と摂取量
「エネルギー摂取」:食事を取ることで、栄養素の持つエネルギーを体の中に取り込むこと。
「エネルギー消費」:運動などで身体の中に蓄えられたエネルギーを使うこと。
「エネルギー収支」:エネルギー摂取とエネルギー消費のバランス。崩れることで、体重が変動する。
【痩せる→エネルギー摂取<エネルギー消費】
【太る→エネルギー摂取>エネルギー消費】
カロリーについて
cal:1gの水の温度を1℃上昇させるのに必要な量。
→1kcalは1Lの水を1℃上昇させるために必要な量。
【例】 牛丼(600kcal)の場合
→600Lの水を1℃上昇させるまたは、60Lの水を10℃上昇させる。
運動によるエネルギー消費
「酸素」と食事から摂取した糖や脂肪を反応させ、生命活動を維持するためや、運動を行うために必要なエネルギーを作り出している。
エネルギー消費するには
「酸素1L=5kcal」
成人男性:毎分体重1kg当たり40−50mlの酸素を取り込む。
牛丼(600kcal)消費→80分のジョギング
体脂肪1kg落とすには
・脂質1g→9kcal(脂質の20%は水分のため、1g、7.2kcalとする)
・糖質、タンパク質1g→4kcal
→同じ量でも脂質の方が太りやすい。
→脂肪組織1kg(7200kcal)消費するには、16時間のジョギングが必要になる。
365日かけて消費する場合、1日3分のジョギングでok
逆に、毎日クッキー1枚(20kcal)多く摂取することで、1年後に脂肪が1kg増える。
3つのエネルギー消費量
牛丼1杯80分のジョギングが必要なのに、毎日3食の食事で体重がそれほど変わらないのはなぜ?
1日のエネルギー消費量
①基礎代謝量:エネルギー消費の60%
→生命活動を維持するために必要なエネルギー消費量
②食事誘発性熱産生
→食事後安静にしていても数時間にエネルギー消費量が充進すること。
③活動代謝量
→・運動性エネルギー消費
・労働、家事などの生活活動によるエネルギー消費。
基礎代謝量
→ヒトが生きていく上で、必要最低限のエネルギーの量
基礎代謝の基準値
男性:1500kcal /1日
女性:1100〜1200kcal
→基礎代謝が1日の6割ということは、、、
・20代男性:約2500kcal
・20代女性:約2000kcal
基礎代謝量の比重
基礎代謝の主な利用先として、体温調節が挙げられるが、身長や体重が大きい人ほど代謝量も大きくなる。象とネズミは象の方が大きいが、体重当たりの基礎代謝量はネズミの方が大きくなる。
→小さい動物は体積に対する対表面積が大きくなり、外部と接触する部分が増えるため、熱が逃げやすい。
体温を作り出すために代謝量を増やさないといけない。
ネズミは200gだが、20gの餌を食べる。1/10の量だが、そのくらい食べないと、体温を維持できない。
基礎代謝の使用先
体温調節以外に、「心臓の拍動の異常」「神経活動」「細胞内外のイオンの濃度勾配維持」に使われている。
安静状態時、ナトリウムを細胞外へ汲み出され、カリウムが細胞内へと汲みいられることで、「勾配濃度」が作り出され、筋収縮や神経活動の基盤になっている。
エネルギー消費量の30%を使用している。
骨格筋「13kcal /日」大きい?小さい?
サルコペニア(加齢に伴い骨格筋量が減少)で、1kg減少すると1日当たり13kcalエネルギー消費量が減少することになる。
1年当たり、660g脂肪が蓄積される計算になる。
→骨格筋の量が減り、脂肪、体重が増えるとますます動きにくくなり、活動量が減少し、肥満が進行する。このような悪循環を「サルコペニア肥満」と呼ぶ。
高齢者に多く、生活習慣病と要介護のリスクを高め、近年問題視されている。
※逆に、骨格筋1kg増やすと、13kcalの消費量増加と増やすためのトレーニングでかなりのエネルギーが消費され、脂肪量の現象が期待できる。
食事誘発性熱産生(エネルギー消費量10%)
→食事後に体が温かくなるアレ。エネルギー代謝が活発になっている。
なぜ食事をすると活発になる?2つの要因
①噛む
②摂取したものを「吸収、消化」する
→タンパク質はPFC(タンパク質、脂質、糖質)の中でも複雑な構造になっており、消化吸収に大きなエネルギーを要するため、「食事誘発性熱産生」が高い。
◯早食いは良くない理由
料理仮説:狩猟で得た肉を火を使って調理することで、食事誘発性熱産生で失われていたエネルギーを脳の発達などにまわせるようになったことが大きく関わっている。
→「噛む」行為が熱産生を高め、早食いしたときに比べ、エネルギー消費量が高まることが報告されている。
※良く噛んで食事をしましょう!
◯辛いものを食べたとき
辛いものを食べたとき、体が温まり、汗が噴き出すことがあるが、これも食事誘発性のひとつである。舌の上の「TRPV1」と「カプサイシン」が結合し、熱産生させる。
◯エネルギー摂取量・食欲の調整
体重、体脂肪を減らすのに「運動」が大事だと言われているが、運動しているのに体重が減らない人がいるのはなぜ?
→結局食べていた。消費量を増やしても食欲をコントロールできないとい体重は減少しない。
食欲について
3代欲求の一つである「食欲」そもそもなんだろうか、という話です。
①嗜好性に基づく摂食
②恒常性維持に関わる摂食
◯嗜好性に基づく摂食とは
人は予想より「良かった」と感じたときに脳の中の「報酬系」と呼ばれる機構が働き、行動がより強化される。
つまり、
「美味しい!」→「報酬」→「また食べたい!」
というメカニズムである…
美味しいものだけに食欲を感じていたらエネルギー不足になるのでは…?
◯恒常性維持に関わる摂食
→本能の摂食行動
摂食中枢は血糖(グリコース)と脂肪酸を感知。
空腹時には血糖値が低下するとともに、血中の脂肪酸濃度が増加し、神経細胞が活性化され、摂食行動スイッチが入る。
◯摂食中枢
→視床下部(内分泌や自立機能の調整を行う総合中枢)の「外側野」に位置。
外側野から側坐核に対して直接的に作用すること及び、腹側被蓋野ドーパミン作動性ニューロンを介して関節的に作用することで、摂食行動を生じる。
※視床下部:内分泌や自立機能の調整を行う総合中枢
※側坐核:報酬、快感、嗜癖、恐怖などに重要な働きを果たす神経細胞の集団
※腹側被蓋野(ふくそくひがいや):哺乳類の中脳にある。動機付けに関係
※ニューロン:脳を構成する神経細胞
◯満腹中枢
→摂食中枢とは逆に、グルコースによって活性化し、脂肪酸によって抑制されるニューロンが存在している。
食事によって血糖値が上昇すること及び、脂肪酸濃度が減少することで活性化し、摂食行動を止める働きをしている。
→満腹中枢を破壊した動物実験では食べるのをやめられず極度の肥満に…!!